罪語りて所在の月を見る


がーっとまくし立てるような言い方はABを迫力でひぃと言わせるが、渉にしてみれば、やっぱりそれはブラコンなんじゃないのかと思う。


ブラザーコンプレックスな略だが、あれは確か兄弟に対して、兄弟愛以上に執着することだったか。聞く限りは冬月は自らブラコンを提言しているようでも、冬月にしてみればブラコンの愛し方など所詮は“ぬるい”と思わせるものなのかもしれない。


愛が足りない。兄弟ではなく恋人として見ている冬月は、実際に海外で結婚でもしそうだ。デキ婚については冬月たちの性別が不明なので何とも言えないが。


要は心意気の問題か。『兄弟だから』と愛するわけではなく、『一人の人として』冬月は兄さん言いながらも、兄を恋人としか見ていないのかもしれない。


まあ、もっとも、やはり冬月はブラコンだろうと渉は思うわけだが。


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