今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「あ、あぁ、ごめん。でも、とにかく何もなくてよかった……。あいつら捕まえて、警察に突き出そうとしたんだけど、逃げ足早くて捕まえられなかった」

「暁がかなり脅してくれたから、私たちに何かすることはもうないでしょ」



沙良ちゃんの言うように、私もこれからの不安は何もなかった。



……それは、暁が私たちのために悪魔になってくれたからだと思う。



「そもそも、私たちがここにいるの何で知ってたの?」



沙良ちゃんは飲み物を直接手渡ししてくれたあと、光聖くんと暁にそう投げかけた。



「俺と暁とほか何人かでたまたま隣の部屋にいたんだよ。俺と暁がトイレに行く時に、沙良とみゅーちゃんが隣の部屋にいるの知って……よーく見たら男もいるのに気づいてさ」

「……」

「みゅーちゃん男苦手なはずなのに、おかしくねぇかってなって、暁にそのまま言ったら、暁が血相変えて部屋に入ってってたって感じ」


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