今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


暁も、私が男性恐怖症なことを知ったんだ……。



どう思ったかな……。

可哀想って思ったから、すぐに助けに来てくれたのかな。



「それで、みゅーちゃん、勝手にこいつに男苦手なこと言ってごめんね?嫌だったよな……?」



光聖くんは私の気持ちを察知してか、私の目の前でしゃがみ頭を下げた。



「光聖くんが謝らないで。こうして、伝えてくれたから、私も沙良ちゃんも無事だったんだもん。むしろ感謝してるよ、ありがとう……」



私がそう言うと、光聖くんの頬が少し赤く染まったような気がした。



ちょうどカラオケの退店の時間になり、気持ちも落ち着いたところで、私たちは一緒にカラオケを後にした。



入り口には、見たことのある暁と光聖くんのいかつい友達が3人いて、光聖くんいわく、ついさっきまで私たちの部屋に無理矢理入ってきた男たちを探してくれていたらしい。



男の人は苦手だけど……私にも一応、良心というものがある。



私たちのために動いてくれてたことを知っちゃったら、お礼を言わないまま帰ることはできない。

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