梶山書店物語〈壱〉
「羽鳥千尋ってサイン会しない人なんだって何を思ったのか、うちの店聞いた途端に承諾したみたいなの」

あの性格からしたら愛想を振り撒く人間じゃない。

「それにね、サイン会の時に最中ちゃんの事を聞かれたの」

「本店に働いてますよって言ったら住所教えてくれって」

「新手のストーカーっす」

「最中ちゃん可愛いからストーカーされても仕方無いね」

ハルはズレてる。
そこは、そんな事を言う場面じゃないよ。

仕事中に抜け出しているハルは小走りで店を出ていった。
こっから支店まで乗り換え要れたら約一時間かかる。




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