梶山書店物語〈壱〉
「アイス、ケータイ鳴りっぱなし」

「出てくださいよ」

事務所の机にほったらかしにしていた携帯から光がチカチカしている。

「何で、人の携帯出なきゃいけないんだよ!普通に嫌だろ」

別に嫌じゃないんだけどな。
手に取ると同時に携帯が震え出す。

「ち、千尋くんからっす」

「…いや、報告いらないから」

何の用だろ?

『お前、電話出ろ。
24時間バイト中か?』

「今、バイト終わったから」

『今か?1週間あった内の今、バイト終わっ――――』

千尋くんの言っている意味がわからない。
とりあえず、電話を切った。




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