梶山書店物語〈壱〉
居酒屋からまだ近かったから良かった。

扉の前で待ってるかと思ったけど千尋くんの姿は無かった。

中にいるのか?
まだ、帰ってきてないのか?

とりあえず、ここまで来たから携帯と財布置いて帰ろう。
こんな時間になるまで千尋くんの事をすっかり忘れてたとバレたらキレられる。

ゆっくり扉を開くと部屋は暗い。まだ、帰って来て…。

薄暗い中にそのままぶっ倒れたのかスーツのままベッドで爆睡している。
千尋くんの横に近付いて顔を覗くと寝息が聞こえる。

「――――っ!」

「やっと来た」




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