だから、笑わないで。


知ってる。
フッと自然な笑みをもらし、俺は返信メールを打った。



"知ってる。
応援してるから。

今日はみんなで夕飯食べよう。

はやく、帰ってこい"




打ち終わるとさっと送信してスマホを閉じた。
なんだか眠たくなってきたな。
間抜けなあくびをしながら、腕を組んでウトウトしていたとき。




「リンくん!」




愛しい愛しい、憂の声が聞こえた。




「ごめんね。待ってたなんて知らなくて…お待たせ!」

「憂…」




俺は憂に向かって微笑んだ。
その瞬間、憂は固まった。



「? 憂?」

「…わ…らったぁ…」

「え?どうしたの?」

「リンくんが前みたいに笑ってくれたから…嬉しくて」





憂は目に涙をためながら、嬉しそうに笑った。


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