家族☆ごっこ★
「好きな奴できた?」

光の息が顔にかかる。

「そ…そんなことあんたに言わなくても……。」

光だよ…光が好きなの。

「最近 女磨きしてるだろ?雑誌も部屋にたくさんあるし…
爪磨きもしてるし…。」

そう言うと私の光った手の指を噛んだ。

「それに……。足の爪…めっちゃ派手な色だし…。
似合わない…派手な色塗るの。
髪の毛だって…琴子らしくない…。今までの方がよかったのに
何でそんな無駄なことすんの?
誰かに見せてるのか?」

努力が報われなかったってことか…?
私に女は似合わないってこと……。

「そんなこと 光に……関係ないじゃん。」

あまりのショックに地獄におちる。

「私だって…好きな人に女の子って想ってほしいし
綺麗になって 好きになってほしいし……。」

涙が出てしまった。

しばらく無言の時間が続いて光が

「ごめん…。」って言った。

「バカ…。」私の好きなのは光だよ。

「そうだよな…俺 ついつい琴子を独占しようとしてた。
そうだよな琴子だって好きな奴くらいいるよね。
この幸せ…失いたくなくて…ごめんわがままなこと言った。
あんまり家族ごっこが幸せすぎて…
琴子のこと考えてあげなかったね。」

「バカ 光のバカ。」

私は溢れる涙を手で覆う。

好きなのは…好きになってほしいのは光しかいないのに。
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