家族☆ごっこ★
眠った信之介は 少し唇が腫れている。

「血とまってよかったね。」

「うん。ほら。」

光がココアを持ってきてくれた。

「ありがと。」私はフゥフゥと息をかけてすすった。

「光にココア入れてもらったの初めて~~。」

「そっか。さっきの罪滅ぼし…ってとこかな。」

さっきのことは私も謝らないといけない。

「嘘ついたんじゃないんだよ。ただね…先輩の胸が
あんまり大きくて…悩んでることとか…一瞬考えたんだ。
何も答えは出なかったけど…。」

「悩み事?俺に話してくれないの?」

言えないよ・・・・。
言えたらどんなにいいんだろ。

「誰にも言ってないもん。」

「先輩にも?」

「あたりまえでしょ。美鈴にだって言ってない。」

「俺は琴子にとって…特別じゃないの?」


光が私の横に座った。

ドキドキ・・・・・。

「俺だって胸くらい貸せるよ。」


光は私が持っていたココアをとりあげて
テーブルに置いた。

「あ・・・・・。」

「俺じゃダメなの?」

光の顔が近づいてきた。
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