面倒臭がり屋の恋!?(仮)
おばちゃんの指さすところへ目を向けると…遠くの方で、煙がもくもくと上がっている。
「火事…ですね。」
『怖いわよねぇ~…あんな近くで火事なんて!』
周りの建物を見れば、あの家事を見物している人が多い。
…こんなことで私は起こされたのか。
『あ、そうそう!志葉さんの隣、空き家よね?』
「え?あー…そうですね。」
そう。
私の右隣は空き家になっている。
半年前くらいに結婚するとかで引っ越しして、それからはまだ入居者はいないみたい。
『それがね、くるんだって!』
「え?」
『新しい入居者よ!!どんな人なのかしらねぇ~?』
「……。」
ふーん…。
来るんだ、隣。
来るなら誰々似のイケメンが良いとか言い出すおばちゃんを放っておき、私は家に戻る。
出て損した。
別に隣に誰が来ようと来まいと、私には関係ないし。
そう思いながら、私はベッドに逆戻り。
何事もなかったかのように眠ったのだった。