エトセトラエトセトラ




クラスの団結力が一際強かったらしい私たちのクラスは、夏休みに入る前から文化祭に向けての意気込みは充分、出し物も早々に決めて準備のための班分けも済んでいた。

私は大道具担当。本当は衣装や小道具などを担当したかったのだけれど、希望者が多かったためにじゃんけんで選抜。結果負けたのだ。こればかりは仕方がない。

大道具係たちも一応そこそこのやる気はあったようで、夏休みに入る前から準備の計画を練っていた。
文化祭は九月の第二週の土日にあるから、三週間前からは毎日作業をしようという話だった。つまり夏休み最後の一週間は文化祭のために費やそう、と。

しかしいざ作業日になってみると、集まったのは私と彼だけ。
昼頃に届いたメールには、予備校やなんだで今日は行けないという旨の連絡が3通。無断欠席のやつもいる。

どうして、できない約束をするのか。


「砂糖とスパイス、素敵な何か。そんなものでできてるんだって」

暑さに顔をしかめながら私が答えると、彼は興味なさげに相槌を打った。




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