告白タイム
見ない顔だし、女の子達から騒がれてるし…あの人がそうなのかも。
私は女子軍団から目をそらし、知恵美の方を向いた…
「ねぇ知恵美、あの人が…」
………ら、いなかった。
「あれ?知恵美?」
忽然と消えた知恵美の姿を探していると、「キャアアッ」…黄色い叫びの中、知恵美の声が聞こえた。
「………知恵美」
女子軍団の中に混ざってる…。いつのまに…。
そして、気づけば。
「…あ、あれ?」
教室の中には男子しかいなくて、女子は私しかいなかった。
嘘…皆、向こう行っちゃったの?
疎らな教室の中で、私は一人思案する。
どうしよう。私もあの中に入っていったほうがいいのかな?でも、煩いのは嫌いなんだよなあ…。
一瞬、あの時の事がフラッシュバックしたが、すぐにその事を頭の中から追い出した。
そうだ、さりげなく。ギリギリ私もあの中に混ざってるように見えるよう、女の子達の側にいればいいんだ。
ガタリ、と立ち上がる私。進路は女子軍団。
…正直、本当はあの中に混ざりたくない。私そんなミーハーな子じゃないし、てか私らしくない。
でもやっぱり仲間外れ感が否めない私は、いざ踏み出そうと足を一歩前に出そうーー…
「あのさあ」
…としたところで、ピタリと止まった。