Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「そう言えばさ、正紀って何でこんなことしてんの?」

「……あ?」

間抜けな声を出す正紀。

さっきからずっと気になっていたことだ。
彼は何でも知っているような口でいる。
まるで、廉が死神だととうの昔から知っていたかのように。

「何で?オレが死神って知ってたの?」

「まぁ、うん。知ってた」

「いつから!?」

「そうだな……廉が学校にリュカを連れてきた辺りかな?」

「何だって!?」

ガタッと廉が立ち上がる。
その瞬間、負傷している所が痛み、彼は呻いた。

「まぁ、落ち着けよ」

廉の両肩を押さえつけ、無理矢理座らせる。

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