Anathema Reaper-呪いの収穫者-

『百まであと十個だね』

「何でそれを……」

『オレは廉と一心同体だから分かるんだよ』

「意味分かんねーよ!」

廉は微笑む彼に向かって拳を突き出す。
レンはそれをヒョイとかわすと、廉の胸に人差し指を立てた。

『……山吹蘭』

「……!」

『君が強気でいられるのって、この子のお陰だね?』

「アイツは関係ねーよ!!」

何を考えているのか分からない。
それ故、これ以上無関係の人を巻き込むわけにはいかない。

怒鳴る廉に対し、レンは呆れたように首を振った。

『弱気な心を埋めるように、君の心の隙に入り込んできた彼女。無関係だとは言えないよね?』

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