男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?
そして、あっという間に放課後。
「じゃあ、お前ちゃんと来いよ。遅刻したら許さないからな!」
「は・・・はい・・。」
やっぱ、怖っ・・。

結局デートか・・・。洋服とか何着てこ・・・。
急だから、何にも考えてない・・・。
あたし、センスないしな・・・。
あ~・・・こんなとき、知穂がいればいいのに・・。

「ただいま~・・・。」
「お帰り。今日はどっか行くの?」
「あ・・・うん!ちょっと友達のとこ。」
「まさか・・・あんた、彼氏できた?」
「う・・・・っ。ち・・違うよ。友達のとこだよ。」
「ご飯は?」
「・・・わかんない。いらなかったらメールするね。」
「そう・・気をつけて行きなさいよ。」
「うん・・。」
そしてあたしは、悩みに悩んだあげく、知穂と買い物に行った時の
リボンのワンピースを着ていくことにした。
ネックレスは、知穂とお揃いのをつけ、家を出た。

「ここ、こわいんだよな・・・。」
街灯もあまりなく、薄暗い路地。
あっ・・・公園だ。あそこだよね。
「さ・・桜崎君!!」
「遅いぞ!」
「待たせたかな?」
「ほら、行くぞ!」
すると、あたしの手を握ってきた桜崎君。
でもあたし、
「いやっ!」
振り払ってしまった。
「なんだよ!恋人ってのは手もつなぐんだよ!俺は何もしない。
過去は何があったのか俺は知らないけど、大丈夫だから!ほら。」
「う・・・でも・・・。」
桜崎くんは無理やりあたしの手を握る。
「平気だから。で、どこ行く?」
「別に、どこでも。」
「そんな、ネチネチしてっと襲うぞ!」
「えっ!嫌だ・・。」
「嘘だよ。嘘!襲わない。どこ行きたい?」
「あたしあんまり、こういうとここないし・・。桜崎くんはよく来るの?」
「あのさ、桜崎君じゃなくてさ、下の名前で呼べよ。」
「下の名前・・・大・・輝・・・?」
「そっ!大輝でいいよ!俺もお前のこと下で呼ぶから。」
「あたしの下、分かるよね?」
「バーカ!分かるよ!果穂だろ?」
ドキ・・・。
なんで!?ドキドキする・・・。
男子に下で呼ばれるの何年ぶりだろうか・・・。
本命に呼ばれると、すごくドキドキする。
ドキドキもあるけど、怖いって気持ちもあって・・・
複雑・・・。
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