男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?
「ごめん。待ったか?」
「ううん。大丈夫。大輝の家からあたしの家って遠いの?」
そう聞くと、いつもの大輝の口調で、
お前みたいな運動音痴なやつが歩くともっとかかるかもなって言われた。
まあ、たしかにそうかもしれないけど、あたしは意地を張ってみた。
こんな言い方はいつもの大輝と一緒。
少し、冷たい言い方が大輝らしいからなんとも思わないんだ。
なんか、あたしがドMみたいじゃん!
大輝はたぶんドSっぽい。

あたしは大輝の少し後ろを歩くことが多いから、だいたいは後ろで歩くあたし。
すると、もっと前来いみたいな感じであたしの手をとってくれる。
こんな、リードしてくれる男の人ってかっこいいよね。
そんなことを考えると、顔が赤くなっちゃう。
きっと、あたしの顔は赤いはず。
う~・・・恥ずかしい・・。

昇降口で上履きに履き替え、教室に向かう。あたしと大輝は同じクラスなんだ。
あっ!今気づけば学級委員。何もかも大輝と一緒。
嬉しいな・・・。
「おっはよ~!!」
「うわっ・・びっくりしたよ・・・知穂か。」
「あれ~・・・桜崎くんと戻したの?設定だからって終わったんじゃなかったんだ。」
「うん。昨日の図書室で・・」
「えっ!なになに!?」
「あたしと大輝、中学から、一緒だったみたいで・・。全部大輝が教えてくれて。」
昨日の大輝とあたしの過去につながりがあったことを、知穂に話した。
「そうだったんだ。それでどうやって戻したの?」
「大輝にね、初めて本気で告白されたの。それにすごく感動してつい、あたし
涙出てきちゃって。あたしをギュって・・。キスもされて、色々びっくりしたけど
嬉しかったの。」
「元カノさんのことは?」
「あたしの方が大事だし、好きだからって言ってくれたの。感動だったよ・・・」
「そんなことがあったの?!なんかロマンチストだね。よかったじゃん。
通じ合うこと出来て。最高じゃん。果穂!!」
あたしが話したことに、たくさん喜んでくれて、褒めてくれたり、応援してくれたり・・・知穂には感謝の気持ちでいっぱいだよ。
知穂のおかげで、男嫌いから少し変われた気がするよ。
ありがとう。

知穂との話で盛り上がっていると、携帯が鳴った。
ディスプレイには大輝の文字が。
「あっ・・・。大輝からだ。」
「嘘!なんだって!?」
内容には、今日、学校が終わったらデートしようっていう内容だった。
デート・・あれから、過去を告白してからもう、してなかった。
「デートだってよ!?果穂!行きなよ!もしかしたら・・・」
「えっ!ないよ・・ていうか、それはできないよ・・。怖いもん。」
「まあ、分かんないけど!行ってきなよ!!」
「う・・うん。行くって送る。」
そしてあたしは、行くと返信を送り、放課後することとなった。



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