永遠の愛

「帰るぞ」

「あ、…天野さんも一緒にいい?ちょっと帰りたくないらしくて」

「いいよ」


天野さんをチラっと見た翔。


「良かったね」


同じく私も振り向いた先に見たのは悲しそうな瞳をした天野さん。

事情が宜しくないと知ってしまった私は、思わずため息を吐き捨てた。


「じゃ、行こ」


そう行って足を進めて行く翔。

もう一度天野さんの手を取って、足を進めようとした瞬間、天野さんはグッと足に力を入れた。


「どうしたの?」


振り返る私に天野さんは首を何度か振る。


「やっぱし、いいです。センセーに迷惑掛けられないからいいです」


そう言った天野さんは少しだけ唇を噛みしめた。


「いや、でも…ここに居る気でしょ?それはやっぱダメだよ」

「……」

「私は迷惑だなんて思ってないから。もし迷惑だなんて思ってたら、一緒に帰ろうなんて言ってないよ」

「でも…」

「でも?」

「…彼氏さんにまで迷惑掛ける――…」

「俺は構わねぇよ。来なよ」


スッと入り込んだ翔の声。

振り返ると進めていた足を止めていた翔はフッと柔らかく笑った。
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