永遠の愛

「行こ」


納得してない天野さんの手を握り足を進める。

その仕方なく歩いてるって感じの天野さんの足は重そう。


近くに停めてある車の後部座席に私と天野さんは座る。

発進していく車の中、天野さんはずっと俯いてた。


詳しくは聞いてないけど、ほかに何かあるはず。

いつも明るい天野さんがここまで落ち込む姿を見たのは初めてで、私自身どうしたらいいのかなんて分かんなかった。

でも天野さんを置いて帰る事は出来なかった。


多分、きっと…

私と似てたから。


「翔っ、」


マンションについてすぐ、先を降りた翔に続き急いで降りる。

車を挟んで真向かいにいる翔は少しだけ首を傾げた。


「どした?」

「部屋に置いてる家の鍵取って来たら、あっちの家に送ってよ」

「何で?」

「よく考えたら寝るところないじゃん」

「ベッドで寝ろよ。俺、隣の部屋に行くから。ソファーでもいいし」

「でも…」

「いーから。もう遅いし、お前まで気にすんな」


ゆっくりと口角を上げた翔は、「行くぞ」そう言って車のドアを閉める。


「天野さん、行こ」


助手席を覗き込んでそう言った私に、


「すみません…」


天野さんはそう小さく呟いた。
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