永遠の愛
もう一度キッチンを抜け出し、私はテーブルに置いてあるスマホをそっと掴む。
そして、その画面に映し出される名前に思わず嫌な汗が走って、素早く耳に当てた。
「…はいっ、」
「おい、お前。何処にいんの?」
電話口から聞こえてくるのは諒ちゃんの声。
だけど、その声は怒ってはない。
でも、私だけが焦ってた。
「ご、ごめんっ!今、翔のうち」
「はぁ!?」
案の定、諒ちゃんはため息混じりでそう呟く。
「ごめん、言うの忘れてた。もしかして私んち?」
「そう」
「ごめん、ホントに」
「じゃあ、そっち行くわ」
「うん、ごめん」
電話を切った後、思わず深いため息を吐き捨ててしまった。
「え?もしかして諒也に言ってなかったのかよ」
スマホを握りしめる私に、背後から呆れた口調の翔の声が聞こえる。
「うん、すっかり忘れてた」
「今から来んだろ?」
「うん」
コクンと頷いた私はもう一度キッチンへ向かった。