嘘つきヴァンパイア様
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「で、理解して頂けましたか?涼子様」
「え、えっと…」
あの後、呉羽は「また。あとで」と言い、レシィに冥界についての説明を任せ部屋を出て行った。
それからレシィは無表情で涼子をテーブルに促した。色あせた書物を広げ、見たことのない文字がそこには広がっていた。疑問に思い口を開こうとするとレシィは涼子に質問をさせないようなマシンガントークを繰り出したのだ。
そんな彼女の迫力に負け、黙って聞いていたのだが残念な事に一度で理解する事は難しかった。
問いただしたレシィに苦笑いをしながら、涼子は首を左右に振る。
「ごめんなさい、全く」
素直に答え過ぎただろうか。だが、レシィは表情を全く崩す事無く再び口を開いた。
「では、もう一度お話致します」
「は、はい」
頭が悪いのでは?と、思われているようなレシィの表情に少し居心地が悪いなと感じながらレシィの声に耳を澄ました。
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