嘘つきヴァンパイア様
「御付き?」
「そう。身の回りのお世話とか冥界での仕事の援助をしてくれている。まぁ、主従関係って感じか」
「感じではなく、完全な主従関係です。それより、涼子様、先程呉羽様より紹介頂きました、ユノフィールと申します。ユノとお呼びください」
頭を礼儀正しく下げ、そのまま止まったままのユノに涼子は小さく頷いた。
「は、はい。初めまして…あ、涼子です」
何度も名前を呼ばれていると言うことは、ユノは自分のことを知っていると思った。
だが念のため涼子が挨拶をするとユノは頭をあげ眼鏡のフレームを押し上げると同時に呉羽がパチンと手を叩き涼子の手を握る。
「さて、自己紹介は終わり。ユノ、俺は涼子を部屋まで送るから先に行ってくれ」
「承知致しました。ですが、早くお戻りください。片付ける書類が溜まっているのですから。くれぐれも、長居するような事はしないようにお願いします」
「は?」
「え?」
涼子と呉羽の声がこだます。
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