嘘つきヴァンパイア様
その感覚に、涼子は身体を震わせた。
電流が身体を流れる。そんな感覚だった。
そして、言ったとおり、呉羽の触れかたは壊れ物を扱うかのように優しく丁寧。
いつの間にか、生まれたままの姿になったのも忘れ、お互いを求めた。
「涼子…いくぞ」
「…う、ん…」
駆け巡る血液と同調するように鋭い快感が全身を駆ける。
歯を思いきり食い縛り、その力が身体に溜まっていく。
優しい呉羽の熱は一度こびりつくと、どこにも出ていかない。
火傷したような熱い皮膚に、涼子はひたすら酔わされた。
そして、同時に抱かれていて涼子は思った…。
(わたし、今日…初めて…呉羽に抱かれた気がする…どうしてだろう)
そう、涼子はなぜか思ってしまった。
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