嘘つきヴァンパイア様
この男、ユノは真面目な顔をしているが、性格は狡い。
涼子を騙し、冥界に連れてくることを提案したのも彼だ。
従者としては頼りになる。
与えた仕事はあっという間に終わらせ、言わなくても呉羽の望むそとを我先にと実行してしまう。
無論、そんなユノを呉羽は信頼している。
だが、出来るゆえに、非常に口煩いのが難点。
まさに今も、「機能したか」と、言われ呉羽は頭を抱えたい気分になりながら、ランプで照らされた廊下を歩きだした。
それに続くように、ユノも少し後ろを歩く。
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