嘘つきヴァンパイア様
それに対し、涼子は「もちろんです」と、頷く。すると、彼は片方の手を胸にあて、涼子に頭を下げる。
「では、ご要望にお答えいたします。冥界の門番を勤めさせて頂いております、テュポンと申します。向かいの神は『ドナ』。我らはケルベロスの血を引き継いでおります」
反対に黙ったままの『ドナ』を涼子がみると、無言のまま頭をさげ、そのまま再び前をむく。
涼子とテュポンの会話に興味がないようだ。
「ケルベロス、ですか…」
呉羽が先ほど言っていた。基本的に神は動物の血を引き継く。ただ、例外もあると。
その例外はこの門番のことだったんだろう。
ケルベロスと言えば、神話では冥界の門番。まさに、ピッタリだ。
「そうなんですね。ご丁寧にありがとうございます。あ、わたしは、涼子って言います」
(なんて、さっき、花嫁様と呼ばれたから…知ってるだろうな)
涼子の予想はあたり、「存じてます」と、返答が返ってきた。
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