嘘つきヴァンパイア様



赤色の玉座で、縁は黄金色。白いふかふかのクッションらしきものが、玉座の上に置かれていた。


背後には、左右に蝙蝠が羽で身体を包むような形をした、石像。


玉座と言うものを初めてみた。けれども、見るだけでもわかる。その玉座からは王の威厳を感じた。


(あそこに、呉羽が座っているんだ…)


あそこに座り、呉羽はどのような王として存在しているのだろう。涼子には、想像も出来なかった。


王としての呉羽は知らないから。これは、記憶がないからとかではない。


記憶があった涼子も、ここには来たことかないからだ。


(…いつか、見てみたいな)

何てことを思い、中央ホールを出ようとしたとき、入ってきた時とは反対の扉のわきに絵画があった。


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