嘘つきヴァンパイア様
「間に合って良かった」
そう、ホッと笑みを零すと楓もにこりと笑った。
「本当だよ。ありがとう」
「ううん」
楓は涼子にとって大切な友人だ。何かあれば…そんな怖い事は考えたくもない。
「あ、てか、いつまでもここにいて大丈夫?電車来るよ?次乗らないと門限間に合わないよ」
「え!?あ、やば!」
慌てて腕時計を見ると、すでに8時15分頃を過ぎてる。楓の家は厳しくて9時が門限なのだ。
「じゃあ、わたし、行くわ!またね!」
手をふり、急ぎ足で登っていく楓を姿が見えなくなるまで見送る。その背中が見えなくなり私も踵を返しホームへと向かう。
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