嘘つきヴァンパイア様


「ここまで来て、なにを恥ずかしがりますか。呉羽様が首を長くしてお待ちです」


「で、でも…あの、もう少し長いのに出来ないかな?やっぱり、短くて」

「出来かねます」


一刀両断されてしまい、涼子は少し傷つく。

断れるとは思っていたが、はやりレシィは物事をハッキリという子だった。


「わかったよ…もう、諦める……」

これ以上の抵抗は無駄だと判断し彼女は意気消沈しながら、部屋のドアをあけた。


背後では、レシィが頭をさげ「検討を御祈り致します」と呟く。その言葉に「なんの、検討よ!」と、突っ込みを入れたいのを抑え、部屋に入った。




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