嘘つきヴァンパイア様
「触っちゃ、だめだぜ。花嫁様」
「…え?」
門を見つめる涼子に、ルカは続けた。
「神からの襲撃を妨げるものだが、それは人間にも反応するから、一瞬で意識を失う。歩き回る際に絶対に触れるのはご遠慮を。まぁ、俺がいるから、さわらせないけどな」
「あ、はい。気をつけます…」
「頼みます。あ、それより、レシィ、この前頼んだことどうなった?」
ルカの陽気な言葉に、レシィは無表情で視線を反らす。
「なんのことで、ございましょうか。わたくしには、意味がわかりませぬ」
「つれないことを言うなよ」
ルカがレシィに近付き、そのか細い肩をだき、引き寄せた。嫌がることもなく抱かれているその姿に、涼子は少し違和感を覚えた。
「涼子様、こいつ、無表情で何を考えているかわからないだろ?でも、出来るやつで、いい女だ。仲良くしてやってくれ」
「あ、それは、もちろん。レシィにはとてもお世話になってるので」
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