嘘つきヴァンパイア様



おいていた手を組み、片方の手を顎にあて、再び宙を仰ごうと、した時だった。


「…あっ」

グラッと後ろから服を掴まれ、身体を水中に引き込まれるような感覚が彼女を襲った。


"落ちる"そう、理解すると同時にジャボンと鈍い水音が響く。


身体の頭から爪先まで冷たい感覚が広がり、気づけば涼子は噴水の中に落ちていた。


「つめ…ったい…」


おもったより深い噴水だったため、危機感を感じ、立ち上がった涼子の服は水を含み肌に張り付いていた。


髪から落ちる雫が顔にかかり、それをかきあげれば、満身創痍な気分に、襲われる。


(わたし…何をしているんだ…)


考え事をして、落ちるなどと…彼女は少しショックを受けた。

このようなことは、あまりない。未来が見えるせいで、危ないことは回避してきたのだから。


「…はぁっ…最悪」


水を含んで重くなった着物の袖とスカートをしぼり、噴水からでる。



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