嘘つきヴァンパイア様
「ギルド、なにをしてるんだ」
「え?……あ」
ホッとするような、聞きなれた声。背後をみるとそこには呉羽とルカがいた。
美しい呉羽に派手なルカ。絵になる2人の神様に少し圧倒されてしまうと、呉羽は涼子に手招きをする。
「こい」と、言うことだ。呉羽は涼子を呼ぶ際に手招きをすることがたまにある。
促されるように呉羽に近付くと、彼女の手に手を絡ませ握りしめた。
「ギルド」と呼ばれた神様とは違う暖かい手に、安心すると呉羽は「ギルド」に向かって口を開く。
「ギルド。俺の嫁を泣かしたのか?」
「え?」
涼子の目をみて、睨むように放つ言葉に涼子は慌てて呉羽の服を掴む。
「ち、違うよ。泣かされてないから」
(ただ、過去を思い出しただけ。泣かされたわけじゃない)
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