嘘つきヴァンパイア様


「そうなのか?涼子」

「あ、うん……」

(…わたしが、否定しないと、呉羽はこの神様に何かするかもしれない。だって、呉羽がこの神様をみる目はいつもと……なんだか、違うから……)


それに、何かされていないのは事実。何かされている映像を見ただけだ。

たが、それはこの場ではとても涼子は口に出して言えない。泣いていたこととも無関係なのだから。

「そう……か」

否定する彼女に渋々言い放つ。


少し納得のかない様子で視線をギルドに向け、呉羽は続けた。


「それより、ギルド。ルカが城門で待ってと言っただろ」


「ごめん、ごめん。仕方がないじゃないか、ルカが呉羽を呼びに行くと言っておきながら、なかなか来なかったんだ。待ちくたびれてしまって」

ギルドの言葉に呉羽はルカを睨みつける。


それに対しルカは苦笑いを浮かべ視線を反らした。「お前覚えてろよ」といいたそうな目。


ルカは怖くて答える事が出来ないでいると諦めたように呉羽は口を開いた。


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