嘘つきヴァンパイア様
「そうなんだ。綺麗な髪なのに。ずっと黒でいるの?」
「なんだよ、それ。遠まわしにギルドのほうがカッコいいって言いたいのか」
組んでいた手を離し、そのまま涼子に背をむける。
「え、なんでそうなるの?そうじゃなくて、マロン色の呉羽も見てみたいなってこと。呉羽のほうがカッコいいに決まってるよ」
彼女がその背中に縋り付くように抱きつくと、呉羽の身体が少し震えた。
腹部に手を回し、少しの隙間も無いくらい抱きながら「怒ってる?」と問う。
けれども、返事はない。冗談で聞いたつもりがまさか本当に怒っているのか。
涼子は不安になり、抱きついたまま顔をあげると、振り返った呉羽が言った。
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