嘘つきヴァンパイア様
「しるか。そうだ、そんな事より、俺はお前に聞きたいことがある。どうして、泣いてたんだ。ギルドのせじゃないって言っていたが、それは本当か?」
話の内容を突然変えられ、戸惑いながらも、涼子は「う…ん」と言いながら首を縦に動かした。
「じゃあ、なんで泣いてた?」
「え、べ、別に気にしないで。大したことじゃないから。それより、話を反らさないで……って、呉羽!?」
回していた手を掴み、そのまま強引に涼子をベッドに押し倒す。
ギシッとベッドが揺れ、背中に痛みが走ると同時に、長い髪の毛が頬に触れた。
目の前には呉羽の顔があり、涼子を挑発するような瞳で見つめる。
「話を反らしてるのは、涼子だろ。で、理由は?」
「だから、大したことじゃないの。ただ、ホームシックって言うか……人間界の友達に会いたくなったの。でも、会うことなんて出来ないから、寂しくなっただけ。ギルド様には何もされてない。本当だよ。だから、どいて」
呉羽の胸板を押し、無理矢理に離れる。先ほどとは逆に今度は涼子が背を向けると、そのまま背後から優しく抱かれた。
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