嘘つきヴァンパイア様


「呉羽?」

「いや、そうだったのか。察しれなくて悪い。けど、俺は涼子の傍にずっといる。だから、不安になんかなるな。寂しくならないくらい、俺以外見えなくなるほど、お前を愛してやるから」

「あ、うん……ありがとう」

呉羽はどうしてこんなにも真っ直ぐな言葉を言うのだろう。普通の男は言わない。普通ではないのかもしれない。なんといっても、神様なのだから。




最初、記憶障害で呉羽のことを忘れていた際は、戸惑った。

なにしろ、全く覚えてないのだから。

大切にされている感覚はあったが、彼女自身は呉羽を好きかはわからない。


けれど、身体を重ね、呉羽と時を重ねていくうちに、このように愛を注いでくれる呉羽を好きになってきている。


口に出して「好き」とは言えないが、胸の鼓動は激しい。


「なぁ、涼子?」

ふと、呉羽が問いかけるように囁いた。

とても、小さな声。抱かれているからこそ、聞こえる声に彼女は「ん?」と、耳を澄ます。

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