嘘つきヴァンパイア様


「なんだよ。それ。いいだろ?あとは、家来達と冥界の巡回だ。そんなの、任せても問題はない」

「駄目です。外で、待っているのですから、さっさと行って下さい」


「断わる。だいたい、ユノ。お前、この俺を朝から拘束しておきながら、まだそんなことを言うのか。いい加減にしてくれ」


涼子の手をひき、肩に手を回すとあからさまにユノの顔が怖くなる。


(こ、こわい!怒ってる。絶対に!)


「あの、呉羽……もし、仕事があるなら、それを優先させて。わたしは、一人でも大丈夫。レシィもいるから」


ユノの怒りを静めようと、彼女がなだめるように呉羽に言えば、ユノはニコリと作り笑顔を浮かべた。


「さすが、涼子様は理解していらっしゃいますね。さて、呉羽様?諦めて、仕事をお願いいたします」


「……お前、マジで性格悪いな。だから、嫁がいないんだよ」


「余計なお世話です。それに、性格の悪さなら負けていません。それよりも、行きましょう」



そう、言いながら階段を下るユノ。それを見ながら呉羽は大きなため息をはいた。



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