嘘つきヴァンパイア様


若い神様から老人の神様。小さな子供の姿もある。


城下に住む神様達だ。人間の涼子を警戒するわけでもなく、花嫁として敬意をはらう瞳ではない。


本当に、ただ興味で溢れた視線。その視線に涼子は立ち上がりルカに言われた通り頭をさげた。


「初めまして」と、言うと彼らは軽く頭をさげ返し、言う。


「これは……我々はなんて素晴らしい光景を目にしているのだろう。この目で、カトレア様の生まれ変わりを目に出来るなんて……なんて素晴らしいのだ!よくぞ、来てくれました!カトレア様!あ、いえ……涼子様!ぜひ、握手をしてくださいませ!」

「え…あ、ちょっ」


涼子の手を握ると、次々と神様が涼子を囲む。


まるで、アイドルのような人気に戸惑うと、レシィがルカから離れ間に割り込むように入り彼らを睨んだ。


< 311 / 475 >

この作品をシェア

pagetop