嘘つきヴァンパイア様
なにかを考えるわけではない。
ただ、彼らから聞いた話を脳内でリピートを繰り返す。
涼子が来るまえの呉羽のことを沢山聞いた。
それは涼子は初めてきくことばかり。いや、記憶をなくす前に聞いていたがかもしれないが、また新しい発見をできた。
そのことが、嬉しく、騒ぎ声を背後に微笑むと、誰かの足音が聞こえる。
なるべく音を立てないような、控えめだが、力強く踏みしめる足音。
「……呉羽?」
この足音は呉羽だ。振り向けば其処には案の時、呉羽の姿。
振り向いて目が合った瞬間に微笑む涼子。そんな涼子に、呉羽は腰に片手を添え、近付く。
「こんなところにいたのか。なかなか帰ってこないかと思って来てみれば会場にいねぇし。ここにいたのか」
「あ、うん。ごめんなさい。帰ろうとは思ったんだけど……レシィもルカも酔いつぶれちゃってたから。なんて、言い訳だよね。気をつけます」
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