嘘つきヴァンパイア様


「呉羽?どうしたの?なんか、へん」


「別に普通。好きな女を抱き締めちゃいけないのか?」


「あ、いや……いけなく、ない……よ。嬉しい」



(いけないわけがない。ただ、呉羽に抱き締められると、ドキドキが止まらないんだもん)



「それなら、このままな。で、どんな話をしたんだ?詳しく聞かせろ。余計なことは言ってないよな」


「言われてないよ?ただ、その……呉羽と彼らの馴れ初めを聞たの」


「馴れ初めだと?」


なんだそれは。と、眉間にシワをよせ、首を傾げた。

思い当たることが分からないのだろう。それとも、馴れ初めと言われ意味がわからないのかもしれない。


「分からない?馴れ初めの意味」

「俺を焦らしてるのか?なんだよ、言えって」


「だから……呉羽が彼らを大切にしてるって話」


呉羽に抱かれながら、涼子は聞かされたすべてのことを打ち明けた。




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