嘘つきヴァンパイア様



呉羽が彼らにしてきたこと。聞いたことを全部。

言わないと呉羽は怒るだろう。そう思い話せば、深々とため息をはき髪をかきあげる。



「あいつら、そんなことを話したのか。随分と昔のことをよく覚えているもんだ」


「それほど、みんなは嬉しかったんだよ。わたしさ、それを聞いて呉羽って、凄いって思った。そんな凄い神様の花嫁だなんて、信じられないよ」


(…わたしは、ただの人間だもの。敢えていうのならば、カトレア様の生まれ変わりなだけ。しかも、未来をみえる力が少しあるだけの)


「信じられなくないだろ。お前、まさか……まだ、自覚してなかったのか?!」


抱き締めていた身体をはなし、呉羽はわざとらしく頬を膨らませる。




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