嘘つきヴァンパイア様
「え、あ、そうじゃないよ。そうじゃなくて……この冥界の神様は皆が呉羽を尊敬して、信頼をして、愛してる。呉羽も皆を大切にしている。そんな固く繋がれたものが信じられないくらい……素敵だなって思うの。私もいつか……ここの神様達と、そんな風になりたいと思う」
呉羽のブラウンの瞳を涼子は真っ直ぐ見つめる。
あまりにも真っ直ぐな瞳に、呉羽は軽く唇をかみ、うつむいた。
「素敵なんかじゃない。俺は……ただ、やつらを自分に重ねてるだけだ」
涼子には聞こえないような声。その声に涼子が聞き返すと、呉羽は感情のない顔でいう。
「それは、俺は王だからだ。王じゃなきゃ、そんなことはしない。王であるから、王らしいことをしているだけなんだよ。それ以上でも以外でもない」
怒らせてしまっただろうか。
感情のない顔で初めて涼子はなにかを言われた。
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