嘘つきヴァンパイア様
ただ、ただ……そんな不思議なキスを繰り返す。
嫌いじゃない。こんなキスは寧ろ好きだ。
時間がゆっくり流れていく感覚がする。
「呉羽……」
呉羽の首に手を回し、その触れるだけのキスをせがむ。答えるように呉羽の手が涼子の顎を掴み、触れそうになった時だった。
「おーい!!涼子さまー!!」
「え、あ、きゃっ」
「え……ちょっ!」
突然、宴の方から大声が響き、その声に驚く。思わず呉羽を突き飛ばし彼女は立ち上がった。
「あ、は、はぁっ、い!」
「そろそろ、かえるぞ!朝が来るから」
声の主はルカだ。酔いつぶれていたが、やっと起きたのだろう。
息を整え『わかった』と大声で叫び、驚いたせいでドクンドクンと鼓動する胸元を抑えた。
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