嘘つきヴァンパイア様


話す機会はあったが、話してはいなかったのだ。

だが、ここまで何回も見てしまっては、いったほうがいい。


「ここにいろよ」との言葉を押し切り出てきて、また訪れるのは心苦しいがいくしかない。


そう考え、落としてしまった本を拾おうと手を伸ばしたとき、その本が誰かの手によって持ち上げられる。


促されるように視線を本から手の主にうつすとそこにはギルドがいた。


「どうも。こんにちは。白い薔薇の花嫁さん」


「あ、ギルド様……」


口元を緩め、穏やかな笑顔を涼子にむける。また、タイミングがいいとことで会ってしまった。運がいいのか悪いか。


「どう、も。こんにちは」

「うん。この間は大丈夫だったかな?いろいろと」


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