嘘つきヴァンパイア様
それは雷が鳴ったときのことだろう。それに加え、呉羽のこともだ。
「だ、大丈夫ですよ。それより、それ、ありがとうございます」
ギルドが手にしていた本を指さすと、ギルドは微笑みながら本を開く。
「気にしないで。けど、随分と勉強熱心だね。これ全て天界文字で書かれた歴史書じゃないか。覚えたの?文字」
「あ、はい。ゆっくりとしか、読めませんけど」
「そうか、えらいね。がんばって」
本を差し出しそれを受け取る。返してくれないのではないかと不安だったが、余計な心配だった。
安心し、本を受け取るとギルドはわざとらしく呟く。
「そういえばさ、さっき具合が優れないみたいだったけど、大丈夫?また何か見たのかな?」
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