嘘つきヴァンパイア様


ドックンと胸の奥で嫌な音を立てた。見られていたのか。探られているような言葉に涼子は無理矢理笑顔をうかべる。

「あ、いえ。そんなことないです。あの、じゃあ、私行きますね」



踵を返し、呉羽のもとにいこうとすると背後から「待って」と引きとめられる。嫌悪感に襲われロボットのように振り向くと、ギルドは腕を組み窓から外の月を見上げた。


「いかないほうがいいと思うよ。そして、今、君が見たものについても言わないほうがいい。その未来は誰かにいってしまうと、早く現実になってしまうからね。白い薔薇は白くなくては美しくないんだ。色で染まってしまえば、なんの価値もない」


「え……どういう、意味ですか?それ」


(私が呉羽に言う前に、私をどこかに閉じ込めるっていいたいの?閉じ込められたくないなら、言うなってこと?)



「そのうち分かるさ。どうするかは、君次第だけどね」


手を伸ばし、涼子の頭に軽く触れた。嫌悪感が増していくが拒否することなど出来なく涼子はしばらく動けなかった。


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