嘘つきヴァンパイア様


「全て、でし。きっと」

ルカの手に手をそえ、消えそうなほど小さな声にルカは頷いた。


「そうだな、俺も同意見だ。それに今、涼子様にいろいろとバレるわけにはいかない。そのためにも、「監視」がんばるんだぞ。あの花は今夜にでも処分するんだ。呉羽様にギルド様の気配を晒すわけにはいかないからな」


「はい。かしこまりました」


「偉いぞ」と、レシィを人形のように撫で、そのまま移動していく手をレシィは素直に受け入れた。




***


「こんな感じかな」


部屋を出て、涼子は真っ直ぐ花を活けに向かった。


と、いうよりもどこでいければいいか分からず、屋敷内を徘徊していると、たまたま家来達とアルフレートにであったのだ。


花の事を伝えれば、アルフレートがピンク色のガラス花瓶を出してくれ、それに活けた。
花瓶一杯の薔薇とシレネの花。


花瓶に移したことで美しさがまし、さっそく自分の部屋に飾ろうと胸に抱えながら歩いていた。


月は黄色から紅色に変わり始めている。



思えば、今日はルカがくるまで真剣に勉強をしていた為、このような時間になっていたのだと初めて気づく。


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