嘘つきヴァンパイア様
『冬。今日は怒られてしまった。少し前に人間が私たちの仲間に暴力を振るった。どうしても納得できなく、確かめに村を降りようとしたら見張りに見つかってしまい大目玉。罰として閉じ込められてしまった。怖かった。真っ暗で光も入らない牢獄は怖い。
どうして人間を嫌うのだろう。向き合えば分かり合えるはずなのに。胸はとても痛い』
(なんだろう。なんか、私まで胸がいたくなってきた)
当たり前だ。涼子の前世であるカトレアの感じたこと。
肉体は違えど心は繋がっているのだから。カトレアの痛みが身にしみ胸元を握りしめる。
(人間は神を恨み、神は人間を恨んだ。そうならった。この文を見ると、カトレア様は人間と一緒に暮らしたかったんだ。人間と神の蟠りに心を痛めていたのね)
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