嘘つきヴァンパイア様


(私ってば、生まれ変わっても同じことを言われるなんて、なんか不思議)


『春。ケイトと村を降りた。誰もいない夜、私たちは川にいた。足をつけて遊ぶ私に水をかけるから、仕返しをしたわ。そしてら、運が悪かったの。


脚を滑らせケイトを巻き沿いにして濡れちゃった。けれども、ケイトは怒らなかった。優しく包み込み、キスをしてくれた。恥ずかしさから『えっち』なんて言ってみたけど『それはお前だ』って返されてしまったわ』


(また、同じことを?)


少し違和感を感じ初めてきた。家来達の会話と重なり震えだす手で日記を急いでみれば、そこには涼子が思いだしたことと、全く同じことが並んでいたのだ。


夜景をみたこと、脚をくじいて、背負ってもらったこと。背筋が凍りついたような寒気が襲い振るえながらページを捲れば思わず日記を落としてしまい涼子は慌てて拾う。

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