嘘つきヴァンパイア様


「そんなことは絶対にない。出会ったのは、偶然だ。俺だって驚いた。お前に惚れたのも、ちゃんと理由もある。勉強熱心のところとか、見た目のわりに打たれ弱いとか、料理の手際はいいくせに不器用とか」

「それ、褒めてるの?」

「当たり前だ。前にも言ったかもしれないが、お前は俺だけを信じればいいんだ。そのほかの者の言葉に耳なんて貸すな」

(呉羽……)




黙り込んでしまった涼子の肩に呉羽は手を置く。

「ま、こういうの、二回目だ。信じられないのも無理はないか」


視線を落とし落ち込んだ雰囲気をかもし出す呉羽に涼子は慌てて首をふった。


「そんなこと。ただ、意味のわからない事ばかり聞かされて、知って…戸惑っているの。でも、私、呉羽のこと信じる。ごめんね。少し不安になって呉羽を困らせて」


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