嘘つきヴァンパイア様

警戒していた理由のひとつだが、完全に予想は外れている。

「……鈍ったのかな?それとも、これから、とか」


(それは、ないか。あとからやるなら、眠っている間のほうがやりやすいだろうし。もしかして、扉に鍵もかかってなかったら、笑い話ね)


苦笑いし、僅かな期待をもち扉をあけると案の定、扉があいた。のぞきこむと螺旋階段が下に続いている。


(う、うそ。これって、まるで試されているみたいじゃん。けど、上手く逃げられるかもしれない。きっと、呉羽なら来てくれるだろうから、上手く合流できれば……)



息を潜め、涼子は忍び足で部屋で出て、背後の扉をしめる。


ランプの微弱な明かりを頼りに階段をおりた。先の見えない廊下が続き呉羽の屋敷と比べてかなり不気味。



何もでないことを祈りながら、歩きすすめれば、広いホールに繋がった。屋敷の二階にあるホールと同じ大きさの部屋だ。


そしてそこにも、少し違うがケイトの絵画があった。

「……あれって」


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