嘘つきヴァンパイア様


「そっか。で、冥界のこととかは、聞いていたのかい?」

「聞いていたこと、知らなかったことがあります。でも、丁寧に教えてくれました」


「そう、よかったね」


(なんで、なんで、私をそんな笑顔で見つめるの?ギルド様に見つめられると怖い。見透かされているみたいで)


「あの、なにか…おかしなこと、いいました?」


「言ってないよ。ただ、少し可哀想だなって」

「え……?」


「君に問うよ。今、話したことは本当に事実なのかな?言ってないことがあるよね」


紅茶を口にし、ギルドは目を細める。


「僕は知っているから。君が呉羽との記憶をなくし、戻らないまま冥界に来たことも。少しずつ取り戻しつつある記憶のこと」


「それ、は」





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